校長メッセージ
大島商船高等専門学校長 久保雅義
和氣前校長が2年間にわたって暖められたこのプロジェクトが、着任早々科学技術振興機構でお認め戴いて、この6月から活動に入った。金額も大きく、その責任の重さをひしひしと感じている。
この課題申請の中でもうたわれているように、我が国の地方自治体は急激な高齢化社会に向かっている。中学から高専への受験においても感じているところであるが、中学から高校への進路指導、高校から大学への進路指導、大学から企業への進路選択は個人の自由選択と進路指導の過去の経験のみによって行われている。この一連の選択を俯瞰すると地方自治体から若者がどんどん抜け出る構図が出来上がっていることに気付く。
我が国の産業構造は1985年のプラザ合意以来、国内製造業が海外へ進出して、国内産業の空洞化が大きな問題になった。このとき以降、我が国の若者の就職先は我が国の3大都市圏に集中しており、地方都市の人口は減少の一途をたどっている。
自治体の高齢者の構成比率の増加に伴う税収不足問題の深刻化、高齢化の進行、人口減少に伴う高校の定員割れと統合問題の発生等の大きな社会問題を引き起こしている。
この周防大島町も高齢化が進んでおり、今回のテーマはこの全国でも高齢化が最も進んでいる周防大島町の活性化、すなわち島から出て行った若者をUターンや都会には無い自然に憧れてやってくるIターンで多くの人々を引き戻すだけの魅力あるビジネスを誘起しようという壮大なテーマへの挑戦である。
宮島は外国人が観光に沢山来ている。何故か?宮島は世界遺産だからですと一言で言える。周防大島町が外部の人を引き寄せる魅力は何か?夏以外の季節の集客方法は何か?
そのような周防大島町に類似する多くの自治体の参考になる魅力をこれから5年掛けて実現していくことになった。大いなる挑戦に我々は踏み出すことになったのだ。我々は大いなる挑戦の機会を与えられたことに深く感謝しつつ、多くの経験豊富なメンバーの方々と智恵を出し合ってこれを実現したい。